ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活
人々が老いた今、この街は福祉の街へと変貌を遂げた
西成における世間話の八割は競馬で、残りの二割はパチンコと競艇。
あいりん地区にいる男たちは、過去にこう言う経歴で今ここにいる、と言う体(設定)で生きている。誰も本当のことだとは思わないし、本人も戯言が染み付き当たり前のように繰り返すようになる
世の中では覚せい剤を使ったらみんなかっちゃんみたいになる、というイメージが浸透しているが、それは大きな間違いであるらしい。どっぷり浸かると人間終わってしまうのは事実のようだが、ほどほどにコントロールしながら覚せい剤と付き合っている人間もいる
西成には、西成の男たちにしか見ることのできない境地というものがあるのだと、私は感じる。自分を捨ててしまうといった感情だ。自暴自棄といえばそれまでだが、彼らは自らのその〝どうしようもない運命〟を受け入れながら生きている
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