日本人の9割が知らない遺伝の真実

2卵生双生児の遺伝子の共有率は50%。一卵性の場合は100%

☆共有環境と非共有環境の違い→行動遺伝学においてはあくまでも統計処理によって算出された値。具体的に実際の共有環境あるいは非共有環境として影響を及ぼしたのかはこの値から知ることができない

☆実験で被験者に対するアンケートで、共有環境や非共有環境が何かを具体的に訪ねているわけではない

共有環境→家にある本の数や、住んでいる人の人数など

☆環境要因の影響は極めて少なく、寄与率が1%に達しないケースがほとんど→親が〇〇したから子供の○○が〇〇%向上した、と明快に説明できることはまずありません

体重の遺伝率は88%、環境の影響は12%。やせようと思っても環境の影響が弱いので大変。IQは遺伝が54%、環境が46%→IQは環境で半分くらい改善できる

☆遺伝子の効果は必ずしも足し合わせで出てくるとは限らず、組み合わせによって新しい効果が出てくることもある

☆人間の行動のほとんどは、遺伝と非共有環境で説明できる

☆ビッグ5(神経質、外向性、開拓性、同調性、勤勉性)の30~50%が遺伝によるもの

☆音楽、執筆、スポーツ、数学の才能に関しては80%くらいが遺伝

☆安藤先生の未発表の研究で、音楽、読書、美術、スポーツ、学業を双生児方を用いて調査した→スポーツ観戦を一緒にする・音楽教室に通わせるなどの直接的な関わり方と、本を読んでいる姿を見せるなどの間接的な関わり方では、子供からどういう風に捉えたかという点において共有環境だった

☆子供自身の好きや嫌いのことがら、どんなことに時間を費やしているのかについては遺伝と非共有環境だけで説明ができていしまう→共有環境は聞いていないと思われるものがほとんどだった

☆かろうじて共有環境の効果が見られたのは、母が子供の興味があるスポーツ観戦に関わることや、父が読書をする姿を見せることぐらい

☆習い事をさせる、一緒にスポーツをすることは、子供のボトムラインの能力を引き上げる可能性はあり得る。しかし、子供が本当に好きになったり、それにどれくらい時間をかけるのかは、それほど影響しない

☆すべては生まれながらの才能で決まる?→どんな才能であれ、未知のことを学んだり、鍛錬したりすることなしに発言することはない

☆結局のところ大事なのは環境?→環境が変わるたびに遺伝子はそれに適応しようとする。また持っている遺伝子によって異なった振る舞いをする。同じ環境で育っていても必ず同じ才能を発現するとは限らない→ほとんどの形質は、遺伝と非共有環境によって作られる

☆才能の発言につてい。何かに専念し、そこにリソースを集中的に投入することで才能が発言していくのではないでしょうか

☆収入と遺伝に関係があるのか?→アメリカの行動遺伝学者の研究では、42%遺伝・8%共有環境・50%非共有環境。スウェーデンでは双生児と兄弟姉妹のデータに基づき20~30%遺伝・残りは非共有環境だと割り出した

☆日本の20歳から60歳までの1000組のデータでは全体でみると30%遺伝の影響。年齢を考慮すると20歳くらいの時が20%遺伝で70%共有環境。年齢が高くなるにつれて両者が逆転して45歳に50%遺伝となり、共有環境が0%になった

☆貧乏な家に生まれたら?→遺伝の影響は2~4割程度。注目すべきは共有環境の影響が極めて低いこと

☆親の社会的地位や資産は大きくなった時の子供の収入にはあまり関係しないよう

☆遺伝の影響は環境の条件によって変わってくる→青年期の知能についていうと、社会的階層が高いと遺伝の影響が強く、低いと共有環境の影響が大きくなる

☆お金のある家の子供は色んな環境にアクセスする機会が増える→環境の選択肢が増えることで、その子が本来持っていた遺伝子的素養が発言しやすくなる

☆幸福な家庭はどこも似通っているが、不幸な家庭はそれぞれ異なる→富のある家は色んなものに分散してお金を使うことができるから似てしまう。富の無い家は少ない富を親がどこにお金を使うかによって異なる。環境がバラついてしまう

☆貧しい家庭でも知的な活動が行えるような補助を行うことで、遺伝的な知的才能を発現させるチャンスを増やせる可能性がある

☆優秀な家系は存在するのか→マウス実験で、活動性の高いマウス、低いマウスを交配させて実験したところ、それぞれのマウスができることが分かった→人間の場合はIQだけが優秀さの尺度ではない

☆家柄のいい男、才能なありそうな男、結婚するなら→前者の方が安パイ。しかし、相手が若く末永く一生を遂げたいと思うのであれば後者

☆人は年齢と共に環境の影響が弱く、遺伝の影響が強まる→さまざまな環境にさらされるうちに、遺伝的な素質が引き出されて、本来の自分自身になっていく様子が行動遺伝学からは示唆されます

環境は変わるもの。環境が影響を及ぼすのは周りにその環境があるときだけ。遺伝子は一生影響を及ぼす

☆遺伝子検査でどんな風に育つか予想できるか?→いくつかの病気については予測可能

☆人類のIQは年々上昇している→子供の世代は30年遅くまれた影響によって、それだけ異なる知的世界に適応しなければならなくなっている

☆子育てテクニックや本は、行動遺伝学から見ると効果が期待できない→どんな親かということが、子供の個人差にほとんど影響がない

☆親が子供に対して直接・間接的に示す家庭環境が、子供の個性を一律に育てるわけではない、ということが示唆されているだけにすぎません。行動遺伝学が説明するのは、あくまでも個人差の要因です

☆一卵性双生児でも、教え方によって生成は変化していた

☆学習動機に及ぼす先生の違いの影響→イギリスの双生児7000人を調査→同じクラスや先生と異なるクラスや先生で影響は出るのか?→2~4%だった→先生がそれぞれにそれなりに教育を子供に与えてくれているから→中にはトンデモ教師がいる可能性もあるけど、多くはそれぞれの力量の中でやってくれている

☆幼いうちは遺伝的な資質は発現途中にあり、成人した時の遺伝的資質も充分に育ち切っていない可能性もある

☆英才教育に意味はあるのか?→英才教育によって見つけられる才能は芸術やスポーツなど、ごく一部に限られた個人プレイによる才能

☆親が遊んでいい友達を決めることにより、子供に差別意識が無自覚に形成される→あの子は危険だから遊んではいけない、など

脳の大きさは12歳でようやく大人に並ぶ。6歳くらいで脳の配線の80~90%が出来上がる

12~20歳の間でその人らしさが発現する

☆好きや得意が見つけられてない人→その環境があなたに適切でない環境である証拠→たとえば学校などは個人に合わせず、均等にリソースを割り振って学ばせようとする。しかし、個人のリソースには個人差が勿論ある。無理やり全員を一人前に育て上げる前提に、個人の資質や時間やお金の制限は無視される

安藤寿康

800円

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