嫌われる勇気
宗教が力を持っていた時代は救いがあった。神の教えが真理であり世界であり全てだった。その教えに従ってさえいれば、考えるべき課題も少なかった→しかし、今は力を失い神は形骸化している。代わりに頼れるものがないまま不安と猜疑心にに凝り固まっている
人は誰しも客観的な世界に住んでいるのではなく、自らが意味付けを施した主観的な世界に住んでいます
☆現在の私は過去の出来事によっえ規定される?→過去にトラウマがあった→例、親の虐待にあい引きこもりになった。親の虐待にあった人みんなが同じ事象に合わないと辻褄が合わない
☆引きこもりの例の場合、引きこもれば親が心配して自分に注目してくれて丁寧に扱ってくれる→外に出てしまうと注目されず、凡庸な私は大切に扱われなくなる
アドラー心理学では、過去など関係ないといスタンス
☆アドラー心理学は過去の原因、ではなく今の目的を考える→引きこもっているのは、外に出たくないから不安という感情を作り出している
☆原因論と目的論の違い
☆原因論の住人でいると前に進めなくなる
カウンセラーや精神科医はよく、あなたが苦しんでいるのは過去に原因があると慰めるだけで終わる
☆自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与えた意味によって自ら決定する
☆人は不満があっても幸福を感じてなくても目的に沿った生き方をしている
p32のウェイターを怒ってしまったくだりも面白い
☆感情とは道具にすぎない。目的を達成するために出し入れして感情を扱っている
☆他者から与えられた答えはしょせん対症療法→自らの手で答えを導き出さなければ人は変わらない
現在を変えるのは大変で不安が沢山ある→だから変わろうと決心できない→変わらないための理由として過去のトラウマを理由に持ってくる→変わろうと決心すること。自信や勇気を持つこと。師や仲間を持つこと。調べてみることが解決策
対人関係で傷つかないことなど基本的にあり得ない
☆承認欲求の原因→賞罰教育の影響→適切な行動を取ったら褒めてもらえる。不適切なことをすると罰せられる→褒めてくれる人がいないと適切な行動をしなくなる。あるいは罰する人がいないと不適切な行動をとる
☆他者の期待を満たすために生きているのではない。他者の期待など満たす必要はない
☆子供の勉強→勉強は子供の課題。親は踏み込まず注目もしない。ただ、窮地に陥った時には援助をする用意があるとメッセージを送っておく
他者から嫌われることを恐れるな
アドラーの対人関係のゴールは共同体感覚→他者を仲間だとみなし自分の居場所があると感じられること→共同体感覚があると承認欲求が消える
☆人は優越性の追求という普遍的な欲求を持っている→向上したい願いや理想の状態への追求→子供は最初の段階で特別によくあろうとする。親の言いつけを守りスポーツや勉強で成果を出して親から認めてもらおうとする→叶わないと、今度は特別に悪くあろうとする→目的は同じで他者からの注目を集め普通の状態から脱して特別な存在になること
☆特別に悪くあろうとする子供、すなわち問題行動に走る子供は健全な努力を放棄して他者の注目を集めようとする→安直な優越性の追求
☆普通であることを、無能であることと同義で捉えている→普通を拒絶する必要はない
過去も未来も存在しない。いま、ここに真剣に取り組む
岸見一郎、古賀史健
1500円