教育は遺伝に勝てるか?

一卵性の双子の事例から→しぐさや習性が似ていた→遺伝がただ顔の作りや形でなく、物事に対する関心、好きなことの方向性、発揮される能力、他人との関係性など心の働きまで影響を与えることが分かっている

知能では、遺伝的要因と家庭などの共有関係でほぼすべてが決まってしまいますが、そのことが知られていないため、子供が勉強できない理由は勉強の仕方や教師の良しあしなどの非共有環境のせいにされてしまっている

☆パーソナリティ(性格)は親の育て方(環境)とは関係ない→家庭教育のありかたは子に大きな影響をあたえますが、いかなる能力もパーソナリティも行動も遺伝の影響を受けている

遺伝によってすべてが決まっているわけではなく、遺伝子は環境の変化に適応し柔軟に反応する

☆勤勉性、活発性、心根のやさしさなどその人の持つ性質であるパーソナリティは遺伝の影響が大きいことが分かっている

☆学力の遺伝は50%程度。親の努力による学力の効果は少ない

☆知能や学業成績には、遺伝によって説明される個人差が一番大きく、次いで家庭の方が学校よりも影響が大きい。ざっくりいうと、おおよそ遺伝が50パーセント、家庭が30パーセント、学校などは残りの20パーセント→家庭で親の姿を見て学習したり、知識や技能を学ぶための素材や機会が与えられるかどうかの違いが、顕著に影響するから

☆収入や社会階層の影響の誤解→親が高収入だと、子供は勉強とそれ以外で選ぶことができる。しかし、低収入の親の元だと、親が熱心であれば教育に、そうでなければ親の趣味に消えてしまう。そのため低収入であるほど親の影響が高まる可能性がある

☆子供のイタズラの悪さは遺伝である程度決まる。しかし、子育ての環境によって、それが大きく出たり小さくなったり変化する

☆乳幼児期の愛着関係のみ遺伝は関係がない→親との心のつながりはここで決まる

☆年を取ると遺伝の影響が強くなる→家庭環境の影響は子供が大きくなるにつれて小さくなっていき、遺伝の影響が大きくなる

※第4章から行動遺伝学の事例がでる

☆遺伝的素質を通して、その環境でどのように成長するのか可能性を広げる

都会と田舎では行動の自由度の影響が大きいことが分かっている→のんべえは都会の方が遺伝(海外の実験)

☆子供はまっとうに育てられれば、親が変わってもたいして影響ない

☆親が不安定だと、子が良い資質(遺伝)を持っていても、それを妨げられてしまう

☆親が期待するほど、子は親の影響を受けない

☆遺伝は教育無くしては育たない→親の教育が直接子に影響しないが、まっとうな教育があって遺伝(資質)がしっかりと出る

※メンタリストDaigoが言う親が子供に与えられるもの→「欠点の活かし方を教える」「いい友達ができやすい環境を作る」「干渉を最小限にする」

欠点の活かし方を教える→欠点を強みに変える方法を教えることで、自己肯定感と問題解決能力を高めることができる

いい友達ができやすい環境を作る→ポジティブで良好な人間関係を築けるようにサポートすることが大切

干渉を最小限にする→自立心を尊重し、自分で考え行動する機会を与える

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安藤 寿康

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